2013/01/03

in almost every picture : Erik Kessels (Kesselslramer, 2010)

オランダの広告代理店KesselskramerのErik Kesselsが手がけるシリーズ「in almost every picture」。ファウンド・フォト、というより「普通の人」があるテーマに基づいて撮影した写真(振り返ってみればテーマが出来ていた、ということもあるみたい)を一冊の本にまとめている。オランダ人らしく、皮肉とユーモアと愛情に溢れたシリーズ。

中でも好きな一冊を。

黒い犬を撮影し続けた家族の話。

可愛がって、一緒に写真に写りたいのに、可愛い姿を収めたいのに、どう撮ってもシルエットしか写らない。

ぬいぐるみ?


















置物?


家族の最高のスマイルがこの上ない悲哀と、笑いを誘う。

人生のうち長い時間と、切実な愛情をかけて行ってきた行動が、おかしみに満ちているなんて、バカバカしい。でも愛らしい。
生きるってこんな風に、泣けてきて笑っちゃうものかもしれないです。

他に、水に濡れる太った妻を撮り続けた男の話、ウサギの頭に色んなものを乗せてみた男の話、お祭りで射的を毎年した女の話、レストランで客に可愛がられた子豚の話など、どれも短編小説のような写真集。




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