2012/12/31

Color and Gray : Claudia Angelmaier ( E.A. Seemann, 2008)

2008年のNew York Photo Festivalで購入した、ドイツ人アーティスト・クラウディア・アンゲルマイヤーの写真集。表紙にもなっている、ある特定の本のイラストレーションを版違いで配置して撮影し、一枚の写真にしている作品に目を奪われた。

ドイツのアカデミー、ライプチヒの美大などで学んだというアカデミックな作風。ベンヤミンの『複製技術時代の芸術』を度々引用し、イメージの複製物であるイラストレーション、スライド、ポストカードなどを素材にしている。印刷の版の違いによるバリエーションの他、経年や保存状態によっても色が異なる。

たった一つ、と思っている「イメージ(像)」の可能性は無限にあって、じゃあ私たちは何を見ているんだろう、とぼんやりさせられる。






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