先日の続き、のようですが。
2010年のBrighton Photo Festivalでのスティーブン・ギルのアプローチ。
彼はブライトンの街で拾ったゴミ、すくった泥、微生物、海の水(!)などあらゆるものをカメラの中に入れて(カメラに高精度の鏡をつけて改造し、フィルムの上にこれらのものが乗るように細工しているそう)、街の様々な表情を撮影している。出来上がった作品は、風景や人々のポートレートとミクロな対象物が柔らかく重なり、ブライトンの街の表情を引き出している。
おそらく山のように撮影をしていると思うのだけど、(カメラは数台壊したらしい)その中で奇跡のようにカメラの中でのミクロとマクロのコラボレーションが成功しているイメージがある。小さな塵が大きな石に見えたり、小宇宙のようなイメージの中で、ブライトンの街が膨張していく。
スティーブン・ギルの、このように人が暮らす街のある一定の表情を捉える力は天才的に強く、ブライトンだけでなくロンドンやその他の街を題材にした作品でも、くすり、と頬が緩むような、ユーモアと優しさがあって、かつ完成度の高い写真を生み出している。いつでも、新作が楽しみなアーティスト。
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